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ルベーグ積分をあえて使ってみる

たまたまルベーグ積分の追試にむけて勉強しているときに、

というツイートを見掛けて、ルベーグ積分便利に使えたりするかなあと思って試してみた。
本当は1/nごとに区切って部分積分してx^2を消していったりするのだろうけど検算はしなかった。被積分関数\pi^2で抑えられ、積分区間も有界なのでnと無関係な可積分関数で抑えられて、優収束定理が適用できることに注意する。


\begin{align}
\lim_{n\to\infty}\int_0^\pi x^2|{\sin nx}|dx 
&=
\lim_{n\to\infty}\int_0^\pi \left(\int_0^x 2y dy\right)|{\sin nx}|dx \\
&=
\lim_{n\to\infty} \int_0^\pi \int_y^\pi 2y |{\sin nx}|dxdy\\
& \text{(非負関数へのフビニの定理で積分順序を交換)}\\
&=
\lim_{n\to\infty} \int_0^\pi 2y \left(\int_y^\pi|{\sin nx}|dx\right)dy
\end{align}
上のフビニの定理の適用のところは、こういう積分範囲をイメージする。
f:id:sle:20141206124039p:plain


各nに対して\frac{i}{n}\pi\le y \le \frac{i+1}{n}\piとなるi(0\le i < n)がただ1つ存在する。これについて、
\frac{n-i-1}{n}=\int_{(i+1)\pi/n}^\pi|{\sin nx}|dx \le \int_y^\pi|{\sin nx}|dx \le \int_{i\pi/n}^\pi|{\sin nx}|dx= \frac{n-i}{n}
が成立する。i/n \to y/\pi(n\to\infty)に注意して、
\lim_{n\to\infty} \int_y^\pi|{\sin nx}|dx = 1-y/\pi
を得る。さっきの計算のつづきで、


\begin{align}
\lim_{n\to\infty} \int_0^\pi 2y \left(\int_y^\pi|{\sin nx}|dx\right)dy
&=
\int_0^\pi 2y \lim_{n\to\infty} \left(\int_y^\pi|{\sin nx}|dx\right)dy\\
&\text{(優収束定理で極限と積分を交換)}\\
&=
\int_0^\pi 2y(1-y/\pi)dy\\
&=
\pi^2-\frac{2}{3\pi}\pi^3\\
&=
\frac{\pi^2}{3}.
\end{align}
高校数学の範囲なら積分の順序変更とか積分と極限の交換は好きにやっていいんじゃないかなあという気もする。

あと、追試が近いので定理の適用の誤解とかあったら教えてください。

追記:

ということなので修正してました。追試駄目なのでは。

確かにあの\sin nx積分が間違ってて、
\int_0^{\pi/2} \sin xdx = \cos 0 - \cos \pi/2 = 1- 0 = 1
であって、上の計算では
\int_0^{\pi} \sin xdx = 1
と誤った記憶をもとに計算してしまっていた。山半分の広さが1で、山1つの広さは2です。
したがって、正しくは、
2\frac{n-i-1}{n}=\int_{(i+1)\pi/n}^\pi|{\sin nx}|dx \le \int_y^\pi|{\sin nx}|dx \le \int_{i\pi/n}^\pi|{\sin nx}|dx= 2\frac{n-i}{n}
であって、
\lim_{n\to\infty} \int_y^\pi|{\sin nx}|dx = 2(1-y/\pi)
となって、

\begin{align}
\lim_{n\to\infty} \int_0^\pi 2y \left(\int_y^\pi|{\sin nx}|dx\right)dy
&=
\int_0^\pi 2y \lim_{n\to\infty} \left(\int_y^\pi|{\sin nx}|dx\right)dy\\
&\text{(優収束定理で極限と積分を交換)}\\
&=
\int_0^\pi 2y(2(1-y/\pi))dy\\
&=
2\left(\pi^2-\frac{2}{3\pi}\pi^3\right)\\
&=
\frac{2}{3}\pi^2.
\end{align}
となる。悲しい。

追記2:

とのご意見を頂いたので本文を修正しました。